新中式の住まい、文創ギフト、ハイエンドオーダーの各市場で天然漆への需要が着実に伸びており、業界をリードする漆企業は「材料+器物+ライフスタイル」の全プロセス展開を加速させている。
成長中の3つのシーン
- 新中式の住まい:天然漆の穏やかな質感と環境配慮の性質が、ハイエンドの住空間や空間演出の需要に合致する;
- 文創ギフト:無形文化遺産としての性格とカスタマイズ表現のしやすさから、漆芸の文創製品が官公庁・ビジネスのギフトの新しい選択肢となっている;
- ハイエンドオーダー:茶器、文房からアートインスタレーションまで、オーダーの漆芸作品への需要が着実に高まっている。
産業側の変化
需要が盛り上がる一方で、供給側でも構造的な変化が起きている。業界をリードする企業は原料や単品の器物だけを手がけるのではなく、「材料+器物+ライフスタイル」の全プロセスへと展開を広げ、自社漆林の整備、精製の標準化、ブランド化運営を通じて、原料が不安定で品質にばらつきがあり付加価値がつきにくいという長年の課題を解消しようとしている。
なお向き合うべき課題
業界はなお、漆農の高齢化、若手の技芸人材の不足、天然漆に対する消費者の認知が限られているといった現実的な課題に直面している。標準化された生産と消費側の啓発を同時に進めてこそ、産業は本当の好循環に向かう——これが業界内の共通認識だ。